セミナーやフェアといったイベントは、自社のホームページやブログ、メールで宣伝して集客することが多いでしょう。
もちろんこれらの方法でも集客できますが、自社の認知度があまり高くない場合は、多くの人にイベントを認識してもらうのは難しいかもしれません。
イベントを企画したのであれば、多くの人に興味を持ってもらって、かつ参加してもらうまでにつなげたいですよね。
今回ご紹介するのは、イベントを効果的に宣伝し集客できるfacebookの「イベント」という機能です。
併せてfacebookでイベントを集客するときのポイントもお教えするので、「効果的にイベントを宣伝したい!」と考えている方の参考になれば幸いです。
※本記事のスクリーンショットや公式ヘルプページ情報は、2019年3月時点のものです。今後のアップデートにより、画面が異なる可能性があります。
1. facebookのイベントを使うメリット4つ
facebookのイベントは、企画したイベント(セミナーやフェアなど)をfacebookで発信して集客できる機能です。
企画したイベントをfacebookで発信して集客するには、このイベント機能を使って、イベントの内容や日時などの情報を記載したイベントページを作る必要があります。
【facebookのイベントページの例】
イベントページを作成しfacebook上で公開することで、企画したイベントを宣伝して集客できるようになります。
facebookユーザーは、このイベントページにアクセスすれば、イベントの詳細情報の閲覧やイベントへの参加申し込みができます。
では、facebookのイベント機能を使うと、具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか?
1-1. ターゲットに告知でき効率良く集客できる
facebookのイベントページは、イベントに来て欲しいターゲットに合わせて1. 個人アカウント、2. 所有のfacebookページ、3. 所属しているfacebookグループ、の3つの場所から選んで作成できます。
※facebookページとは、企業などが所有できるビジネス用ページのことです。
※facebookグループとは、特定のfacebookユーザーと交流を持てるコミュニティ機能のことです。
それぞれ場所で作るイベントページの特徴と活用方法は、次の通りです。
1. 個人アカウントで作るイベントページの特徴
イベントをfacebookユーザーに向けて発信・集客できる。
※イベントを「公開イベント」にした場合に限る。
<こんなときに便利!>
- フリーマーケットや音楽フェス、転職フェアなど多くの人を集客したいイベントを宣伝するとき
- 商品の展示会など自社の商品やサービスを多くの人にPRしたいイベントを宣伝するとき
2. facebookページで作るイベントページの特徴
イベントをfacebookページのファンに向けて発信・集客できる。
<こんなときに便利!>
facebookページを持つ著名人や企業が開催するイベントをファンに向けて告知したいとき
3. facebookグループで作るイベントページの特徴
イベントをグループの所属メンバーに向けて発信・集客できる。
<こんなときに便利!>
- 仲の良い友達や家族との食事会をお知らせしたいとき
- 会員制オンラインサロンやコミュニティのオフ会を集客したいとき
つまり、facebookのイベントページは、ターゲットに合わせて作成場所を変えられるのです。
適切なイベントページの作成場所を選べば、ターゲットにイベントを告知できて効率良く集客できるようになります。
1-2. 定期イベントを作成でき告知の手間が省ける
イベントには1回限りのものもあれば、勉強会など複数回に渡って開催するものもありますよね。複数回開催するイベントの場合、その都度イベントを告知して集客するのは手間がかかります。
しかし、facebookのイベントを使えば、そのような手間が発生することはありません。なぜならfacebookのイベントには、2回目以降のイベントの日時を設定して告知できる「定期イベント」という機能があるからです。
定期イベントは、facebookページやfacebookグループだけで使える機能にはなりますが、宣伝に割く時間を縮小できるのは嬉しいことですね。
1-3. メッセンジャーで事前にユーザーとやり取りができる
facebookのイベントページには、facebookのメッセージ機能・Messenger(メッセンジャー)を付けられます。
Messengerをイベントページに付ければ、イベントに興味のあるユーザーとやり取りができるようになります。
たとえば、イベント開催前に、ユーザーから挙がったイベントに関する質問に答えることも可能になるのです。
イベントに興味のあるユーザーと事前にコミュニケーションを取れば、集客効果も高まることでしょう。
1-4. ユーザーと交流を図り交友関係を広められる
ホームページやブログ、メールでイベントの集客をした場合、当日でないと参加者と交流を持てないですよね。
一方、facebookのイベントを使えば、事前に参加予定者やイベントに興味のあるユーザーと交流を持てます。なぜなら、イベントページにディスカッションという機能があるからです。
ディスカッションは、イベント作成者(主催者)はもちろん、イベント参加予定者やイベントに興味のある人が自由に投稿できるところです。
イベント作成者(主催者)は、イベントに関するお知らせや裏話などをディスカッションに投稿することを通して、ユーザーと交流を持てます。
また、イベント参加予定者やイベントに興味のある人同士でも交流を深められるので、交友関係も広められるでしょう。
2. イベントページの作成方法
facebookのイベントページは、個人アカウントや所有のfacebookページ、所属しているfacebookグループの中からターゲットに合わせて選んで作りましょう。
どの場所を選んでもイベントページを作成する過程に大きな差はないため、今回は個人アカウントでイベントページを作成する方法を説明します。
また、イベントページは、facebookアプリとPCのブラウザで作成できますが、ここで説明するのはPCのブラウザで作成する方法です。
PCのブラウザでは、作成途中のイベントページを下書き保存できる機能があるので、便利です。
1. PCのブラウザでfacebookアカウントにログインし、ホーム画面右「発見」から「イベント」をクリックします。
2. facebookで公開されているイベントを閲覧できる「イベント」メニューが表示されます。イベントページを作成するには、「+イベントを作成」をクリックします。
3. 個人アカウントで作成できるイベントの種類2つが表示されます。
(1) 非公開イベント
- facebookで公開されず、検索しても表示されない
- 招待されたユーザーしかイベント情報を閲覧できない
(2) 公開イベント
- facebookで公開され、検索対象となる
- facebookユーザーであれば誰でもイベント情報を見られる
イベントの参加者を限定したいのであれば非公開イベント、多くの参加者を募りたい場合は公開イベントを選ぶと良いでしょう。
ここでは、公開イベントを選択します。
4. 「イベントを作成」画面が表示されます。
入力する項目は、全部で7つあります。
(1) イベント主催者
イベントの主催者を設定します。
クリックすると、個人アカウントと、自身でfacebookページを所有していれば、そのページの名前が表示されます。
ビジネス目的でイベントを開催し、かつfacebookページを所有している場合は、そのページ名を選択することをおすすめします。
個人アカウントで作成するイベントの主催者として所有のfacebookページを設定すれば、集客のための宣伝ツールを追加でき、多くのfacebookユーザーにイベントを知ってもらえるきっかけを作れます。
(2) 必須事項
イベントの詳細情報を入力する場所です。次の6項目を必ず入力します。
- イベント写真またはイベント動画
イベントページのカバー画像・動画のことです。
カバー画像は、イベントページの顔となるところです。
イベントをイメージさせるような画像や動画を入れましょう。個人アカウントやfacebookページに設定しているプロフィール画像やPCに保存されている画像や動画から選べます。
※推奨画像・動画サイズは1200 x 628ピクセルです。画像や動画によっては途切れる場合があるので、このサイズを目安にして調整しましょう。
※動画は、30秒~5分までの動画を投稿できます。
- イベント名
- 場所
- 詳細
イベント内容の詳細を入力するとともに、再度イベント名や日時、開催場所を入力しておくと良いでしょう。
- カテゴリ
既存の23種類のカテゴリから適切なものを選びます。
- 開催頻度
イベントの開催頻度を設定できます。
複数回開催するイベントの場合、「毎日」や「毎週」、「カスタム」で2回目以降のイベントの日時を設定できます。
【補足】
必須事項の項目は、イベント主催者によって変わります。
たとえば、個人アカウントをイベント主催者に設定した場合、カテゴリや開催頻度は表示されません。カテゴリや開催頻度は、イベント主催者をfacebookページに設定した場合に表示されます。
(3) 共同主催者
イベントの共同主催者がいれば追加しましょう。
※共同主催者は、facebookユーザーやfacebookページ(企業)に限ります。
(4) 詳細
- スケジュール
ユーザーがイベント情報を閲覧できる時間を設定できます。
- キーワード
イベントのキーワードを設定します。入力して表示されたキーワードリストから、適切なキーワードを選びましょう。
キーワードを入れれば、そのキーワードで検索した人の目に留まりやすくなります。
(5) メッセージ
オンにするとイベントページにメッセージ機能・Messengerが付きます。
(<1-3. メッセンジャーで事前にユーザーとやり取りができる>参照してください)
(6) チケット
イベントのチケットを発行する場合、チケットを購入できるURLを入力しておきましょう。
チケットの販売状況を「発売中」や発売予定日も指定すれば、ユーザーにお知らせできます。
(7) オプション
ユーザーによるイベントページのディスカッションへの投稿を承認するか・しないかを設定します。
5. 詳細を入力し、画面右下の「作成」をクリックするとイベントページが作成され、facebookに公開されます。
【補足】
下書き保存から編集するときは「編集する」をクリックして「イベントを編集」画面に切り替えます。
編集し終えたイベントページは、プレビュー画面の「投稿する」をクリックするとfacebookに投稿できます。
- 作成したイベントページは、イベント主催者に設定した個人アカウントもしくはfacebookページにある「イベント」に保存されます。
「イベント」では、作成したイベントページの閲覧や管理ができます。
3. イベントページの基本機能
facebookでイベントを作成すると、次のようなページが与えられます。
※このスクリーンショットは、イベント作成者(主催者)が見られるページです。
facebookユーザーが見られるイベントページでは、「インサイト」や「プロモーション」などイベント宣伝のためのツールは表示されません。
イベントページの主な機能は、次の2つです。
- イベント情報
イベントの全体像を把握できます。
入力したイベント情報やイベント関連の写真を閲覧できたり、イベント参加予定人数の確認ができたりします。
- ディスカッション
イベント作成者(主催者)と、イベント参加予定者やイベントに興味のあるユーザーがコメントなどを投稿できます。
※ユーザーが投稿できるのは、イベント作成者(主催者)が承認設定をした場合に限ります。
4. イベントのキャンセルや削除をする方法
何らかの事情があってイベントを開催できなくなった場合は、次の2つからイベント中止の対応ができます。
1. イベントのキャンセル
- イベントキャンセルの通知が参加予定者に届く
- イベントページはfacebook上に残る
- ユーザーはイベントページに投稿を続けられる
<こんなときに選択!>
イベントは中止になったけど、投稿や写真は残したいとき
2. イベントの削除
- イベントキャンセルの通知が参加予定者に届く
- イベントページは削除される
<こんなときに選択!>
イベント内容を含めた全ての情報をfacebook上に残したくないとき
イベントのキャンセルや削除の方法は、次の通りです。
- 作成したイベントページにアクセスし、「編集する」の隣にあるをクリックします。
- 「イベントのキャンセル」もしくは「イベントの削除」を選択したら、「承認」をクリックします。
5. facebookでのイベント集客のポイント4つ
多くのユーザーがいるfacebookでイベントページを作成して公開すれば、イベントの認知度も高まります。
しかし、イベントをより多くのユーザーの目に留めさせて集客を成功させるには、次の4つのポイントを踏まえてイベントページを作成することをおすすめします。
※ここでご紹介するのは、個人アカウントで作成した公開イベントの集客のポイントです。
5-1. 共同主催者を追加する
facebookでイベントページを作成する時に、共同主催者を入力することでより多くのユーザーにイベントを知ってもらえる可能性が高まります。
なぜなら、共同主催者のアカウントやページのメニューにある「イベント」に、主催者となっているイベントが表示されるからです。
自分を含めて複数人で企画したイベントであれば、その人達をイベントの共同主催者として入力しておくことをおすすめします。
共同主催者は、イベントページ作成後でも「共同主催者を追加」をクリックすれば追加できます。
5-2. facebookユーザーにシェアする
作成したイベントページをfacebookユーザーにシェアするのも集客に有効です。
シェアする方法としては、次の6通りがあります。
- タイムラインでシェア
自分のアカウントのタイムラインにイベント情報を投稿
<こんなときに便利!>
facebookの友達にイベントを知らせたいとき
- 友達のタイムラインでシェア
facebookの友達のタイムラインにイベント情報を投稿
<こんなときに便利!>
facebookの友達の友達にイベントを知らせて、多くの人を集客したいとき
- グループでシェア
所属しているグループのページにイベント情報を投稿
<こんなときに便利!>
所属しているグループのメンバーにイベントを知らせたいとき
※グループのメンバーにはfacebookの友達以外の人も含まれるので、多くの人を集客したいときに有効
- イベントでシェア
イベントページにイベント情報を投稿
<こんなときに便利!>
イベントを盛り上げて集客したいとき
- 管理しているページでシェア
所有のfacebookページにイベント情報を投稿
<こんなときに便利!>
所有のfacebookページのフォロワー(ファン)にイベントを知らせたいとき
※facebookページのフォロワー(ファン)には、facebookの友達以外の人も含まれるので、多くの人を集客したいときに有効
- プライベートメッセージでシェア
特定のfacebookの友達にイベント情報を告知
<こんなときに便利!>
イベントに来てほしい特定の友達がいるとき
各シェアは、イベントを保存している個人アカウントもしくはfacebookページの「イベント」で行えます。
個人アカウントもしくはfacebookページの「イベント」にアクセスし、画面右上にある「イベントをシェア」をクリックすると、上記6つのシェア方法がメニューとして表示されます。
どのような人にイベントを告知して集客したいのかを考えて、シェア方法を選ぶと良いでしょう。
なお、シェアできるのは、facebookで公開されており、かつ近日開催されるイベントです。
5-3. facebookの友達を招待する
facebookでの友達をイベントに招待するのも良い方法です。
直接招待すれば、facebookで公開されているイベント情報をあまり見ない人にも、イベントの存在を知らせることができます。
facebookの友達を招待するには、イベントページの「イベント情報」の投稿欄の下にある「招待」で行えます。
招待する人は、作成したイベントに興味を持ってくれそうな友達を選ぶと良いでしょう。
5-4. facebookの宣伝機能を使う
facebookの宣伝機能の力を借りて、イベントを集客するのもおすすめです。
イベントに来て欲しいターゲットを細かく設定して(例:東京都在住/20歳~30歳までの人など)イベントを宣伝したり、facebookのニュースフィードにイベント情報を流したりすることができます。
この宣伝機能は有料にはなりますが、イベントをより多くのfacebookユーザーの目に留まりやすくして集客したいときは活用することを検討してみましょう。
ただし、宣伝機能は、イベント主催者がfacebookページのときのみ使える機能です。個人アカウントがイベント主催者の場合は、宣伝機能は使えないので注意してください。
宣伝機能は、イベントページの「イベントを宣伝」をクリックすると使えます。
facebookのイベント宣伝機能について詳しくは、facebook business 広告ヘルプセンター「ニュースフィード広告を作成してイベントを宣伝する」を参照してください。
まとめ
facebookのイベントは、セミナーやフェアといったイベントをfacebookで効果的に宣伝し集客できる機能です。
イベントをfacebookで宣伝するにはイベントページを作る必要があり、そのイベントページは個人アカウントや所有のfacebookページ、所属しているグループで、ターゲットに合わせて作成できます。
ただ、facebookでイベントページを活用してイベントを宣伝したからといって、多くの人を集客できるとは限りません。
facebookでの集客のポイントを踏まえてイベントページを作成したり宣伝したりすれば、facebookでの友達を含めたユーザーにイベントを認識してもらえて、効果的に集客できるでしょう。
これまでホームページやブログ、メールでイベントの集客をしていたら、この機会にfacebookのイベントを使ってイベントを効果的に宣伝してみてはいかがでしょうか?