このようなTwitterのアカウントを見たことはありませんか?
- 一定間隔で同じツイートを繰り返している
- 朝や夜など時間に関係なく、毎日ツイートしている
- ユーザーのプロフィールに「BOT」と書いてある
この記事では、これらのアカウントがいったい何か。また、「BOT」という見慣れない言葉の意味を解説します。
まず最初に「BOT(ボット)」とは、”ROBOT(ロボット)”を語源とした省略語です。コンピューター・インターネットにおいて、自動で作業を行うプログラムという意味で使われます。
そしてツイッターでは、無人で稼働するアカウントのことを指します。アカウントの持ち主が設定した内容に従って、タイムラインにツイートを自動で投稿することができます。
BOTを取り入れることで、Twitter上の作業が効率良くすることができます。さらに、商品・サービスの宣伝効果も期待できることから、個人からビジネスまで幅広いユーザーが集客ツールとして利用しています。
最近では、まるで人間のように会話してユーザーとコミュニケーションをとる「Chatbot(チャットボット)」と呼ばれるものもあります。
ここでは、BOTでできる様々な機能をまとめて紹介します。
定期的・指定日時に自動ツイートする
あらかじめ決めた文章や画像のツイートを、タイムライン上へ自動送信します。一定間隔でツイートしたり、日付・時間帯・曜日をピンポイントで指定して予約投稿することも可能です。
ユーザーを自動フォローする
BOTアカウントのフォロワーになったユーザーを、自動的にフォローします。
リプライ・ダイレクトメッセージに自動返信する
タイムラインやダイレクトメッセージ(以下、DM)で、BOT宛てに送信されたメッセージに反応します。
ダイレクトメッセージには「Twitter DM bot」と呼ばれるBOT機能があります。回答の選択肢をユーザーに提示して、選択肢によってレスポンスさせる「クイック返信」という機能が人気です。
≪BOTが反応するもの≫
- メンション(@ツイート)
- リプライ(@返信)
- DM
≪Twitter DM bot≫
特定のキーワードを含んだツイートに反応する
BOTがフォローしているアカウントのタイムラインの中から、指定のキーワードが含まれたツイートを検索して反応します。
≪BOTが反応するもの≫
- リプライ(@返信)
- いいね!(お気に入り)
- リツイート
2. BOTは外部アプリ・ブラウザツールで簡単に作成できる
BOTの作り方には、2通りあります。
≪BOTの作り方≫
- 外部アプリ・ブラウザツールで作る方法
- プログラミングで自作する方法
一番簡単なのは、外部アプリ・ブラウザツールを使うことです。
ここでは、BOT作成におすすめの外部アプリ・ブラウザツールを、特徴とあわせて5つ紹介します。
「AutoTweet!(オートツイート)」は、BOTに求める機能が文章の定期ツイートだけで良い、というユーザーにおすすめのブラウザツールです。
モバイル・PCブラウザでTwitterアカウントにログインし、AutoTweet!のウェブサイトにアクセスすることで利用できます。
利用するために、氏名・メールアドレスなどの登録手続きは不要。Twitterアカウントと連携後、自動ツイートする文章・時間を設定するだけで使えます。
≪おすすめポイント≫
- 会員登録しないで使える
- 投稿時間を分単位で指定できる
- @返信ができる(送る相手からの事前承認が必要)
≪デメリット≫
- 定期ツイートを24個までしか登録できない
- 画像投稿ができない
- 日付指定してツイートできない
BOTを試すのに最適な「twittbot」
「twittbot(ツイボット)」は、定番のBOT機能が備わっているので、興味のある機能を試したり、使用感を確認したい人におすすめのブラウザツールです。
モバイル・PCブラウザでTwitterアカウントにログインし、twittbotのウェブサイトにアクセスすることで利用できます。
バックアップ機能が付いていて、登録したツイートをテキストファイルでダウンロードできます。別のアプリに乗り換えるときにデータを使い回せて便利です。
≪おすすめポイント≫
- 会員登録しないで使える
- 定期ツイートを700個まで登録できる
- 日付・曜日・時間指定してツイートできる
- ツイートする順番(ランダム、登録順)を設定できる
- 自動リプライ・フォロー返し機能がある
- つぶやきデータのバックアップがとれる
≪デメリット≫
- 画像投稿ができない
- 一部の機能や無料枠を超えると有料になる
自動リツイート・いいね!もできる「MAKEBOT」
「MAKEBOT(メイクボット)」は、BOTの初期設定が少し面倒なものの、充実した機能が魅力的なブラウザツールです。どこからツイートしているかが分かる「つぶやき元」を編集できるので、BOTを使用していることを隠したい人におすすめです。
スマートフォン(モバイルブラウザ)では利用できません。PCブラウザからMAKEBOTのウェブサイトにアクセスしましょう。
≪おすすめポイント≫
- 定期ツイートを800個まで登録できる
- 日付・曜日・時間指定してツイートできる
- ツイートする順番(ランダム、登録順)を設定できる
- 自動リプライ・リツイート・いいね!(お気に入り)機能がある
- 送信元の表示を変更できる
≪デメリット≫
- Makebotの会員登録(メールアドレス)が必要になる
- Twitterのデベロッパー登録(携帯電話番号の追加)が必要になる
- 画像投稿ができない
- 自動フォロー返しができない
- 一部の機能や無料枠を超えると有料になる
オリジナルのBOTを作成するなら「Botbird」
「Botbird(ボットバード)」は、カスタマイズしてオリジナルBOTを作成したい人におすすめのブラウザツール&アプリです。好感度の度合いによって、ツイート内容を変化させられるユニークな「キオク機能」があり、人間らしいBOTが作れます。
PC・モバイルブラウザ、スマートフォンアプリ(iPhone/Android)で使用可能です。
登録後の画面に表示される手順に従って設定していくだけで、簡単にBOTを作成できます。初心者から上級者まで幅広く利用できるサービスです。
≪おすすめポイント≫
- 定期ツイートを2000個まで登録できる
- 日付・曜日・時間指定してツイートできる
- ツイートする順番(ランダム、登録順など)を設定できる
- 自動リプライ機能がある
- 画像を使って投稿できる
- ユーザーによって返信内容が変わる好感度機能がある
≪デメリット≫
- Botbirdの会員登録が必要になる
- 100日間ログインしないとBOTの動作が停止する
- 一部の機能や無料枠を超えると有料になる
画像投稿もできる「socialdog」
「socialdog(ソーシャルドッグ)」は、Twitter公式ルール100%準拠して運営されているので、安心してシステムを利用できるブラウザツールです。
モバイル・PCブラウザでsocialdogのウェブサイトにアクセスすることで利用できます。
有料機能になりますが、ユーザーがDMを開いたときに「ウェルカムメッセージ(Welcome Message)」を自動送信できます。
≪おすすめポイント≫
- 定期ツイートを7個まで登録できる
- 日付・曜日・時間指定してツイートできる
- 絵文字や画像を使って投稿できる
- DMでウェルカムメッセージを送信できる(有料)
- Twitter公式ルールに100%準拠している
≪デメリット≫
- socialdogの会員登録(メールアドレス)が必要
- 自動フォロー返しができない
- 一部の機能や無料枠を超えると有料
3. BOTを作成するときの注意点
「Twitterルールとポリシー」に違反すると、アカウントが凍結されてしまい、BOTが一切使えなくなります。
ここではBOT作成で、特に注意するべきポイントを紹介します。
その1. BOTと分かるように表示をする
BOTは作業を効率化したり、宣伝用途で使われる以外にも、偉人の名言をツイートさせたり、芸能人・有名キャラクターのモノマネをして運営されているものもあります。
このようなファンアカウント、パロディアカウントの作成をTwitterは禁止していません。
ただし、閲覧者に誤解を与えない工夫をすることが絶対に必要です。
特に、実在する人物をモデルにしたBOTを作る場合、本人が運営するアカウントと勘違いする人が出てきます。また、ツイートした内容で本人や関係者に迷惑をかけてしまうことも考えられます。
このようなトラブルを防ぐためにも、プロフィール項目の「名前」「自己紹介」に、BOTだと分かる説明を記入しましょう。
記入例としてはBOT、非公認、パロディ、フェイク、ファン、コメンタリーなどの語句を追加すると良いです。これ以外の語句でも、BOTアカウントが実在の人物・団体と関係無いことを示せればOKです。
詳しくはこちらを参照してください。
ヘルプセンター|Twitterポリシー
≪BOTの説明を記入する場所≫
- [プロフィールアイコン]をタップ
- [プロフィール]をタップ
- [変更]をタップ
- [名前][自己紹介]を入力
- [保存]をタップ
その2. 短時間に大量のツイート・フォローをしない
「Twitterリミット」と呼ばれる、システム負荷を軽減、スパムアカウントを排除するための制限があります。
BOTの動作が、このあとに紹介する基準を超えないように注意しましょう。万が一の対策として、BOT専用の新規アカウントを作成して運用するのもおすすめです。
≪Twitterが不正と判断する基準≫
- 1日あたりのDM送信 ・・ 1,000件
- 1日あたりのツイート ・・ 2,400件 ※1
- 1日あたりのフォロー ・・ 1,000件
- フォロー人数 ・・・・・・ 5,000人 ※2
- フォローチャーン ※3
※1 リツイートを含みます。また、30分単位のリミットもあります。
※2 フォローできるアカウントの上限は、フォロワー対フォロー数の比率に基づき変動します。比率は非公開ですが、フォロー数5,001人以上からは、フォロワー数の1.1倍+1人までしかフォローできないといわれています。
具体的には、5,002人以上のユーザーをフォローするには、4,548人以上のフォロワー数が必要になります。
※3 フォロー後すぐに、フォローが返ってこないアカウントをフォロー解除することです。FF比(フォロワー数÷フォロー数)が0.8以下の場合に凍結されやすくなるといわれています。
その3. アカウントが乗っ取られる可能性がある
2. BOTは外部アプリ・ブラウザツールで簡単に作成できる で紹介したように、外部アプリやブラウザツールを利用することで、誰でも簡単にBOTは作れます。
しかし、このような第三者が作成したサードパーティーアプリケーションをTwitterと連携させることで、アカウントが乗っ取られる危険性が出てきます。
その他にも、自分好みの機能が搭載されていなかったり、BOT作成サービスの提供が終了したときに困ることも……。
これらの対策としては、BOTを自作することです。
Twitterでは、個人や企業が自由にアプリケーションを開発できるように「Twitter API」と呼ばれる情報を公開しています。Ruby、PHPなどのプログラミング知識があれば、Twitter APIを利用して、より理想に近いBOTを作成できます。
ただし、Twitter APIを利用するには、次の登録が必要です。
≪Twitter APIの利用に必要なもの≫
- アカウント情報に携帯電話番号の認証・登録
- Twitter APIのアカウント登録 ※
※Twitter DevelopersのApplyページから登録申請が可能。約12日ほどで承認されます。
まとめ
最後にBOTのポイントをまとめます。
- BOTとは、Twitter上の作業を楽にしてくれる便利ツール
- BOTの作り方は「外部アプリ」「自作」の2通りある
- BOTのモデルがいる場合、本物と混同されないように注意する
(Twitterルールに違反すると、アカウントが凍結される)
BOTというツールは、フォロワーを増やしたり、高い宣伝効果が期待できるものです。
上手に活用して、Twitterを楽しみましょう。